:::Black & White:::


うーんと唸りながら服を見繕うミミは、黒い服をヤマトの肩口に押し付けて軽く息を呑んだ。
ヤマトが首を傾げる。

「どうした?」
「え?…あ、うん、あのね、ヤマトさんかっこいい」
「は?」

鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべると、ミミは一生懸命に言葉を探す。

「えっとね、何ていうか…うん」
「何だよ」

ヤマトが促した。
怒らない?と尋ねたミミの髪をくしゃりと撫でて、怒らない、と答える。
ミミはややあって、

「…サタンみたい」


黒が似合う、と言いたいのか。
ヤマトは苦笑する。

「それ言ったら、ミミちゃんは天使だ」


だって、清らかな白がこんなにも似合う。
纏う空気も純真だ。
――俺とは、違う。


すると彼女は笑った。

「ううん、ヤマトさん。あたしは堕天使になるの」



だってあなたについていく、とは言わなかったけど。
ヤマトはそうか、と言って微笑んだ。







→絵にしてみたい、と思ったらこんな話をでっち上げてました(ぉ